今回は研究でも使うことのあるサッカー関連書籍を紹介します。
内容もとても面白いので読んでいなかったら是非読んでみて下さい。
紹介する本は以下のものです。
- サッカーデータ革命 ロングボールは時代遅れか
- サッカーマティクス~数学が解明する強豪チーム「勝利の方程式」~
- サッカーは「システム」では勝てない
- 岡田メソッドー自立する選手、自立する組織をつくる16歳までのサッカー指導体系
目次
おすすめサッカー関連本
サッカーデータ革命 ロングボールは時代遅れか
この本は『THE NUMBERS GAME: Why Everything You Know About Football Is Wrong』の翻訳本です。
主な内容は、試合から得られたデータを扱うゲーム分析の研究の紹介です。
ただ紹介されているだけではなく、「サッカーにおいて常識と思われていることを疑ってみる」というコンセプトのもとに研究がレビューされているため、サッカーが好きな人ほど面白いのではないかと思います。
例えば
- ポゼッションとカウンターはどちらが勝利に近いか
- その日調子が悪い選手に対してチームはどうすべきか
- 良いチームはなぜボールを奪われないか
ということ等についてデータをもとに考察しています。
原典が出版されたのが2013年なのでデータは少し古いですが、今でも十分楽しめる内容になっています。
サッカーマティクス~数学が解明する強豪チーム「勝利の方程式」~
タイトルはサッカー+マスマティクス(数学)の造語です。『サッカーデータ革命』と比べると数学的な要素が強く、データの分析方法や見せ方が多様なので図を見るのも面白いです。
- バルセロナと粘菌の共通点
- なぜサッカーは勝ち点が3なのか
- スター選手をチームプレーに徹させるには
などについて数学的な観点から考察しています。
数式などは出てこないため読みやすく、数学の考え方を知るのにも役立ちます。
サッカーは「システム」では勝てない
2014年のワールドカップの分析が主な内容ですが、データを複合的に見ることの重要性を説いている本だと思います。
ボール支配率や走行距離の様なデータのみで勝敗の予測やチームの戦い方を明らかにすることは難しいです。
しかし、いくつかのデータを組み合わせて見ることで、一つのデータではわからなかった側面を発見することができたりします。
そのようなデータの組み合わせ方をいくつか例示して考察しているため、サッカーのデータをどう見たら良いかのヒントになります。
今は様々な種類のデータが大量かつ簡単に手に入るようになっています。
ですので、データの意味を探る方法を知っているとサッカーも別の視点から見られるかもしれません。
岡田メソッドー自立する選手、自立する組織をつくる16歳までのサッカー指導体系
最後に紹介するのは、岡田武史元日本代表監督の著書である『岡田メソッド』です。
ここまで紹介してきた3冊は研究やデータに関わる本でした。
しかし、『岡田メソッド』はそのようなカテゴリーの本ではありません。
岡田さんが中心となって作ったサッカーの育成体系をまとめたものです。
内容としては、サッカーのプレーモデルを中心に、その実践方法なども紹介されています。
「サッカー指導者の議論の叩き台にしてほしい」と書いてあるように、「サッカーの教科書」的な側面があります。
内容はもちろんとても面白いのですが、個人的にこの本に惹かれた理由は
- 知識が構造化・体系化されていること
- 言葉が明確に定義されていること
- 文章が読みやすいこと
などがあげられます。
この3つは、人に何かを伝えるために重要なポイントなので、文章の構成や書き方もとても参考になります。
一時単行本は品薄状態でしたが、現在は増刷されているようです。
おわりに
今回は上記の4冊でしたが、私は漫画含め本を読むことが好きなので、今後も面白いと思った本を紹介したいと思います。