研究

研究の始め方【全体像を把握する】

「研究」は、大きく「調べもの」「科学研究」にわけられます。

何かを調べてまとめることも広義では研究ですが、多くの人がイメージする研究結果は、科学研究によって生まれた科学的知見が多いです。

しかし、研究の過程について熟知している人は多くはないでしょう。

卒論生や修論生にとっては、その全体像を知ることが研究の一歩目になります。

そこで今回は、「研究ってどう始めればいいの?」「研究するわけではないけど、やり方にちょっと興味ある」という人向けに、研究の始め方・流れについて書きました。

おおまかな流れは

  1. 先行研究を読む
  2. 目的を決める
  3. 方法を決める
  4. データをとって分析する
  5. 執筆する

こんな感じです。

分野や人によって違う部分が多々ありますが、私は基本このような流れで研究しています。

研究の流れ

1.先行研究を読む

まずは、自分の興味がある分野の研究動向を確認します。

どういう経緯があって、最新の研究はどんなことが行われているか、トレンドは何か、とかですね。

この作業をしっかり行わないと後悔します。

理由としては

  • 他の人がすでにやっている可能性があるから
  • 執筆時に余計な時間がかかるから

等です。

後者については執筆のところで触れます。

前者は、他の人が既に研究したことはやらないほうがいい、ということです。

なぜなら、学術研究では

  • 未知を既知にすること
  • 新規性(オリジナリティー)

が求められるからです。

ざっくり言うと、どんな研究が行われてきたかを調べて、まだやられていないことをするということです。(やられてなければ何でもいいわけではないですが。。)

かぶらない方がいいということは感覚的にもわかると思うのですが、論文を数本読んだだけだと意図せずかぶってしまうことがあります。

早めに気づければまだいいのですが、データを取り終わった後とかに発覚するとわりと悲惨です。

先行研究の探し方についてはこちら→論文の探し方

先行研究の読み方についてはこちら→論文の読み方

2.目的を決める

先行研究を読みこめたら、研究の目的を決めます

理想としては、先行研究を読んでいくうちに自然と目的が決まっていくという形です。

目的に沿って研究方法や統計処理、考察の方向性が決まるので、目的を明確にすることはとても重要です。

私が研究を始めた時に、目的を先生に問われてごちゃごちゃ答えていたら

一行にしなさい

と言われました。

一つの論文につき、メインメッセージは一つです。

なんでもかんでもやろうとせず、何を明らかにするかを明確にします。

3.方法を決める

目的が決まったら、その目的を達成するための方法を決めます。

例えば

ろうそくに火をつける

という目的があった場合、火をつけるための道具が「方法」になります。

ちょうどキッチンにいるからガスコンロで火をつけたとしましょう。

目的自体は達成できました。

しかし、この場合「なんでチャッカマン使わなかったの?」と言われると思うので、ガスコンロで火をつけた理由の説明が求められます。

ろうそくに火をつける方法がたくさんあるように、研究でも目的を解決する方法はたくさんあるので、先行研究などを読んで理由を明確にしておきます。

4.データをとって分析する

方法が決まったら、その方法に則ってデータをとります。

私の論文では、記述的ゲームパフォーマンス分析を行っているので、試合の映像を見て地道に記録していきました。

そして得られたデータを統計にかけて意味のある数値かどうかを判断しました。

データをとるという作業は、食材を調達するという感覚に近いです。

料理をする際に必要な食材を適切な量調達しないと、後から買いなおしたり、買い足したりする必要が出てきます。

面倒ですね。

なので何がどれだけ必要なのか、はっきりとしておくに越したことはありません。

私は、かなりの量のデータのとり直しをしたことがありますが、その時に、とれるデータは初期段階で全部とっておこうと決意しました。

5.執筆する

執筆を開始します。

論文の構成は基本的には

  1. 緒言(論文の目的とかの説明)
  2. 方法(目的を達成するやり方)
  3. 結果(こういうデータが取れました)
  4. 考察(データから言えること)
  5. 結論(まとめ)

となっています。

私は順番的には方法→結果→考察→結論→緒言で書いています。

この順番を勧める本や人も多いですし、個人的にも効率が良いと思うのでおすすめです。

また、考察では「今回の研究結果は先行研究と比べてどのような違いがあるか」なども書くので、先行研究を読み込んでおくと書きやすいです。

逆に先行研究を読んでいないと、考察を書くとなった段階でまた探さないといけなくなるので、執筆に余計な時間がかかってしまいます。

この記事は研究の全体像について書くことが目的なので

もう少し詳しく論文の書き方を知りたい方は以下をご参照ください。

論文を書く際に抑えるべきポイント【卒論性・修論生向け】

論文の書き方【構成から参考論文まで】

まとめ

まとめると

  1. 先行研究を読む(他人とかぶらないような研究課題を決める)
  2. 目的を決める(メインメッセージを明確にする)
  3. 方法を決める(その方法を選択した理由まで)
  4. データをとって分析する(目的を達成するために十分な質と量をとる)
  5. 執筆する(書く順番に注意)

「大枠はこんな感じ」ということが伝えられていたらいいなぁと思います。

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