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【スポーツにおける】良い指導者・コーチになるための重要な2つの観点【サッカー】

昼間に緑の芝生のフィールドでサッカーをする 3 人の男性

「良い指導者(=コーチ)になりたい」

という指導者の方は世にたくさんいると思います。

しかし

「良い指導者とは何か?」

という問いに対して明確な答えを持っている方は多くないのではと思います。

唯一無二の答えは無いですし、無くて然るべきです。

ただ、以下に挙げる2つの観点はとても重要です。

  • 選手の「できること」を増やす
  • 「できること」の質を高める

これらは指導の本質で、このことを理解していないと「良い指導者」にはなれないと考えています。

今回の記事では以上のことを解説していきます。

ちなみに今回の記事は以下の書籍を参考に書いているので、すでに持っている、もしくは買って読むという人はこの記事を読まなくても大丈夫です。

 

良い指導者になるために

良い指導者とは

指導者の主な役割は

  • 選手の目標達成のための支援
  • 選手個人やチームのパフォーマンスを向上させる

以上二点に加えて社会的・心理的幸福にも責任があるとされています。

まずは二点目の「パフォーマンス」に着目します。

パフォーマンスとは何か?

パフォーマンスとは

有能さ(Competence)

であるとされています。

有能さとは「できる」ということであり、

有能さ(パフォーマンス)の向上とは

  • できなかったことができるようになる
  • できることの質がさらに向上する

ということです。

つまり、良い指導者の要素として

  • 選手ができなかったことをできるようにしてあげられる
  • 選手のできることの質をさらに向上させてあげられる

以上の能力があることと言えます。

当然、このような有能さを獲得させるために何をやっても良いわけではありません。

なぜなら指導者には「心理的幸福」に対する責任があるからです。

選手の心理的欲求

選手は以下の心理的欲求を持っています。

  • 有能さ
  • 自律感
  • 関係性

有能さについては前段で触れました。

自律感とは

自身で判断した(することができる)

という感覚で

関係性は

選手間・選手指導者間などの人間関係の充足

であると言えます。

体罰や選手の判断を尊重しないような指導においては、特に自律感と関係性が充足できないことは容易に想像できます。

良い指導者になるためにやってはいけないこと

パフォーマンス=競技成績(結果)とダイレクトに捉えることは、良い指導者になるためには不必要な考え方といえます。

理由は二つあって

  • 競技成績(結果)は基本的に相対的なものである
  • 有能さの向上によって勝利の確率が上がるという考え方が健全

というものです。

サッカーのようなゴール型競技などは、競技成績は対戦相手に左右されます。

つまり相手がより良い(有能さの総量が高い=パフォーマンスの高い)チームであった時、負ける確率が上がります。

しかし、負けた時に自分たちのパフォーマンスが絶対的に低いとは言い切れません。

相対的に低かっただけかもしれませんし、パフォーマンス自体が高くても負けてしまうこともあります。

にも関わらず結果を絶対的な指標としてしまうと、試合に勝つために手段を選ばなくなるということが起きてしまいます。

指導に関しても、体罰や威圧的、強制的な指導に安易に流れてしまうことがあります。

これらによって勝率が上がったとしても、前述の定義では良い指導者とは言えません。

勝敗はパフォーマンスの指標の一つであるだけであって、全てではないのです。

良い指導になるためにやるべきこと

結果を出さなくて良い、というわけではもちろんありません。

しかし、有能さ、自律感、関係性を向上させることによる勝利を目指す必要があります。

そのために指導者は学び続けることが重要です。

何を学ぶ必要があるかというと以下の三点が挙げられます。

  • 専門的知識
  • 対他者知識
  • 対自己知識

✔️専門的知識

専門的知識に関しては、競技に関わる知識であると捉えて良いと思います。

宣言的知識・手続的知識に分類できますが、これらはまた別の記事で触れます。

✔️対他者知識

対他者知識は、いわゆる人間関係に関する知識です。

選手もスタッフも人間であるため、人間関係をうまく構築していかなければ競技に関わる知識がどれだけあっても効果的に用いることができません。

✔️対自己知識

対自己知識は主に省察行動に関する知識です。

省察によって自己認識を進めますが、自己認識に重要なことは

内的省察外的省察です。

内的省察は、自分で自分のことを考えることで、「省察」というとこちらが強くイメージされるかと思います。

外的省察は、他者が自分のことをどう思っているかです。

個人的には、外的省察は非常に重要かつ難しいことだと考えていて、

どれだけ自分のことを客観的に見ることができると思っている人でも、他者が自分のことをどう思っているかを正確に捉えることはできないと思っています。

しかし、自分の指導が効果的であったかどうかを測るには他者からの評価も必要であるため、定期的にディスカッションやアンケートをとることはとても良いと考えられます。

ちなみに自己認識を学ぶには以下の本がおすすめです。

まとめ

以上をまとめると

良い指導者とは

選手の有能さ(できることを増やす・できることの質を高める)、自律感、関係性を高めることができる指導者

であり、そのような指導者になるためには

専門的知識・対他者知識・対自己知識の獲得

が重要である。

となります。

はじめに書いたように、これが唯一無二の「良い指導者」の定義ではありません。

しかし、多くの指導者が意識すべき観点なのではないかと思っています。

ご精読ありがとうございました。

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